平成13年度「好みの計量」研究会(日本行動計量学会)


<研究会の趣旨>

本研究会は,人の抱く「好み」と物の持つ「魅力」をテーマとした研究を取り扱う.(1)人(心理学・生理学),(2)物(建築学・音響学・化学・食品学),(3)方法(工学・ 調査法・統計学)といった,参加者の専門分野を限定しない学際的研究会である.

人の抱く「好み」とは何か,物の持つ「魅力」とは何か,を明らかにし計量化するというテーマを基本として掲げるが,嗜好・魅力に対しての実質科学的な知見を各分野毎に見出すにとどまらず,嗜好計量化のための定性的・定量的調査測定法および統計的方法論を共有化,体系化することを目指す.

分野の垣根を越えた,理論家,応用家,実務家の集う研究会とする.

<代表者>

運営担当:芳賀(真柳)麻誉美(女子栄養大学)

<参加人数>

21名(平成14年3月7日現在)

<参加者>

朝野煕彦(東京都立大学 経済学部)
朝日弓未(立教大学 社会学部産業関係学科 岡太研究室)
今井雅浩(東京理科大学 工学部経営工学科 高橋研究室)
上野佳奈子(東京大学 生産技術研究所)
方波見麻紀(資生堂 広報部)
黒木 学(東京工業大学大学院 社会理工学研究科)
小島隆矢(独立行政法人 建築研究所)
鈴木督久(日経リサーチ 世論調査室)
高橋弓子(東京理科大学 工学部経営工学科 高橋研究室)
谷口麻子(コカ・コーラ アジア・パシフィック研究開発センター)
椿 広計(筑波大学 社会工学系大学院経営システム科学)
仁科 健(名古屋工業大学 工学部生産システム工学科)
林 俊克(資生堂CS開発センター情報開発室)
廣野元久(リコー CS・品質本部計画室品質技術G)
星野崇宏(東京大学大学院 広域科学専攻 繁桝研究室 )
松田紀之(筑波大学 社会工学系)
真柳麻誉美(女子栄養大学 食品学第一研究室)
丸山 玄(大成建設 建築総本部 プロポーザル部)
水野 誠(博報堂 研究開発局)
武藤 浩(竹中工務店 技術研究所 先端研究開発部)
若林直子(特定非営利活動法人 生活環境NPOあくと)

<活動予定>

平成13年4月より平成14年3月末の1年間を会期とする.
この間,10回程度の定例会を開催する他,メーリングリストを開設し,情報交換などを行う.
平成13年度 第29回の行動計量学会大会にて企画セッション申し込み予定

<運営方法等詳細>

別途定める.

<研究会開催日と内容>

<第1回研究会>

日時:3月2日(金) 18:30〜21:00
場所:女子栄養大学 駒込校舎(生涯学習センター3F講義室)
内容:
1.林「ワインのお客さま価値に関する調査」
2.廣野「グラフィカルモデリングの解説」

<第2回研究会>

日時:5月18日(金) 18:00〜21:00
場所:女子栄養大学 駒込校舎(生涯学習センター3F講義室)
内容:
1.上野「ホールステージ音上における演奏者評価」
〜因果分析への展開と今後の実験計画
2.真柳「牛乳の嗜好の情報・言葉の効果測定」
〜多母集団モデルと因子の分散分析,2次因子モデルなどの適用について

<第3回研究会>

日時:7月6日(金) PM18:30〜21:00
場所:女子栄養大学 駒込校舎(生涯学習センター3F講義室)
内容:
1.小島・若林の共同研究
 1)防災意識についてのアンケート調査
 2)雲仙普賢岳復興フェスティバルにて実施したインタビュー調査
2.真柳
 「チーズ普及活動における試食感想文(テキストデータ)の解析」

<第4回研究会>

日時:8月24日(金) 18:00〜21:00
場所:女子栄養大学 駒込校舎(生涯学習センター3F講義室)
内容:
1.今井,高橋
 1)品質管理概論
 2)品質管理の一つの位置付けとしてとらえた"ブランドロイヤリティーを考慮した購買意欲"
2.星野
 「顔の情動評定の個人差について」

<第5回研究会 〜日本行動計量学会特別セッション〜

(1)

日時:9月14日(金) 13:10〜15:40
場所:甲子園大学
セッション名:「好みのマーケティング」 
オーガナイザー:朝野煕彦 真柳麻誉美 指定討論者:岡太彬訓
内容:
1-1)丸山 玄「水族館来訪動機を探る評価構造」
1-2)武藤浩「建築物の壁面緑化に関する研究〜一般人の心理評価構造に基づく計画上の課題の抽出」
1-3)小島隆矢,武藤浩「建物外観の汚れ感に関する研究-個別尺度法と共通尺度法を併用した調査・分析事例-」
1-4)真柳麻誉美「チーズセミナーにおける試食感想文の解析」
1-5)林 俊克,真柳麻誉美,道官克一郎,平野広隆「女子大生の魅力的牛乳像の解明」
1-6)真柳麻誉美,林 俊克,平野広隆「非定型自由記述法と定型自由記述法の比較」

(2)

日時:9月15日(土) 9:30〜12:00
場所:甲子園大学
セッション名:「好みの計量」 
オーガナイザー:鈴木督久 真柳麻誉美  指定討論者:狩野裕
内容:
2-1)若林直子,小島 隆矢「住民意識調査による防災意識の構造に関する研究」
2-2)廣野元久,真柳麻誉美「牛乳の買いたさの構造を探る3〜グラフィカルモデリングを利用した因子間構造の探索〜」
2-3)真柳麻誉美「牛乳の魅力に対する言葉の効果〜直交実験計画による無作為割付調査〜」
2-4)仁科 健,丹羽真二,南谷彰紀「SD法における感性評価能力の計量」
2-5)水野 誠「潜在クラス・ロジット分析とGAによる選択ルール発見」
2-6)松田紀之,真柳麻誉美,芝崎明美「Interactive Two-Stage Method for Probing Consumers' Preferences over Popular Food Items: A Case Study of Ice-Cream Choice by a Modified AHP.」

<第6回研究会>

日時:10月22日(月)17:00〜20:30
場所:女子栄養大学 駒込校舎(生涯学習センター3F講義室)
内容:
1.鈴木「選挙予測調査と解析」
2.谷口「カフェオレの官能評価データの解析:QDAデータの活用」

<第7回研究会(合宿形式で開催)>

日時:11月11日(日)12:30〜18:00
場所:「レイクアリーナ箱根(箱根町総合体育館)」会議室(2F)
内容:
1.真柳「バニラカップアイスの選好に対する情報の効果」
2.林「DIONISOSとVACCASを使ったテキストマイニング事例〜資生堂での応用について」
3.水野「潜在クラス・ロジット分析とGAによる選択ルール発見,発表その後」
4.水野「谷口データへの応用」
5.小島「トイレ施工に対する満足度構造と個別商品評価を探る〜SEM多母集団モデル事例」
6.丸山「水族館来訪動機を探る評価構造を使った設計実例案」
宿泊施設:ホテルグリーンプラザ箱根

<第8回研究会>

日時:1月18日(金) 18:00〜20:00
場所:場所:女子栄養大学 駒込校舎(生涯学習センター3F講義室)
内容:
1.椿「構造モデルが測定モデルに影響を与えて良いのか?」(問題提起)
2.星野「如何にこの問題を解決するか」(椿先生の問題提起を受けての提案)

<第9回研究会>

日時:2月27日(金) 18:00〜20:30
場所:場所:女子栄養大学 駒込校舎(生涯学習センター3F講義室)
内容:
1.方波見「ブランドの知覚品質が使用感と態度に与える影響について〜化粧品のケース」
2.上野「実験データの解析〜不完全小規模データの解析を如何に行いまとめるか:ホールステージの設計と演奏者評価」

<第10回研究会予定>

日時:3月29日(金) 18:00〜20:30
場所:場所:女子栄養大学 駒込校舎(生涯学習センター3F講義室)
内容:
1.黒木「総合効果推定のための変数選択アルゴリズム」
2.廣野「調査データへの対数線形グラフィカルモデリングの適用例の紹介」

 *参加希望の方は真柳宛にメールで連絡の上,日時確認をお願いします。


Last update: 2002.03.07